キヨミ

(この文章は、フィクションです。) いつも通う喫茶店でいつも通りコーヒーを飲んでしばらくパソコンで読み書きをしたあと、お会計をした。代金は、420円だったが、小銭が足りなかった。 その喫茶店は、創業68年の純喫茶と言われるタイプの場所で、スマホ決済もできなかった。駅のそばに位置するその場所は、地元の人々の憩いの場でもあったし、駅前の歓楽街のそばに位置していたため、得体のしれないカップルもたまにいれば、商談をしているテーブルもある。都会の中心に位置しているわけでもないが、それなりに便利で、地域住民もいれば駅前に立地するオフィスに通勤する人々もいるそのエリアの最も便利な場所にある創業68年の喫茶店は、いつもそれなりに賑わっていた。店内には、ジャズがかかっている時もあればクラシックもかかっている時もある。店長のその日の気分によって変わるのだろう。どのようにして音楽が選ばれているのかは謎だが、客たちの会話を遮るものでもなければ、大げさに盛り上げるものでもない。音楽のリズムとメロディーが店内を居心地のよい空間にかえる。緊張感の会話をしている男女のテーブルもあれば、熱心に商談をしている人々もいる。馬鹿話もたまに聞こえてくることもある。音楽によって少しかき消される他のテーブルのアツい会話からたまに漏れる単語が会話の冷めきったテーブルに飛び火して、その単語を元にそのテーブルを盛り上げたりすることもある。僕は、こういう雑多なノイズが聞こえてくる中で自由勝手気ままに自分の所定の位置に座ってパソコンで読み書きすることが好きだ。くそまじめな会話が聞こえたり、とんでもない会話が聞こえることもある。僕は、

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